日本茶の卸売業として社業をスタートして以来、タカ商は全国各地のお茶を吟味するとともに、生産、製造、淹れ方、味わい、効用等、お茶を多角的に研究し続けてきました。
ペットボトル飲料としてお茶を消費するのが当たり前になった現代だからこそ、急須を用い、湯をそそいで淹れる一服のお茶は、それを飲む人に特別なゆとりや憩い、そして深い味わいをもたらすものとなっています。
タカ商は茶葉の専門商としてのこだわりを貫きながら、迎賓の場、業務用、家庭用など現代の多彩なシーンに最適なお茶を提案。お茶の文化を未来へつないでいく使命に誇りをもって取り組んでいます。
タカ商が取り扱う茶葉製品各種

生産地や製造方法を限定した最高級茶葉から、家庭で愛される嗜好品としての茶葉、業務用のティーバッグスタイル、そして麦茶、紅茶、中国茶まで、さまざまな茶葉を取り扱い、お客様のご要望にお応えしています。
仕様・ロットはご相談に応じます。
業務用ティーバッグ
- さわやか(緑茶ティーバッグ)
- ほうじ茶ティーバッグ
- そば茶
- ウェルティ グリーン 1kg
- かたらいの友(ティーバッグ)
一般用茶葉
- 旬の香りをお届け!おとしごろ(新茶) 旬1500
- 旬の香りをお届け!おとしごろ(新茶) 旬2000
- 旬の香りをお届け!おとしごろ(新茶) 旬2000(袋)
- 新茶の季節到来!くらあけ(グリーン)
- 新茶の季節到来!くらあけ(レッド)
- 新茶の季節到来!くらあけ(ゴールド)
- 最高級煎茶
- 令和(一番茶)
- 善光寺大勧進 祈願茶
- 摘みたての茶(緑)
- 摘みたての茶(紫)
- 摘みたての茶(金)
- 抹茶入り玄米茶
- くき茶
- 掛川茶(深蒸し茶)
- ほうじ茶
- 棒ほうじ茶
- 遠赤ほうじ茶
- 徳用玄米茶
- カジュアル抹茶
- どくだみ健康茶
一般用ティーバック
- OSK 煎茶
- OSK ほうじ茶
- OSK 玄米茶
各種茶ティーバック
- 福建茶房 烏龍茶
- 黒烏龍茶
- OSK福建省 黒烏龍茶
- OSK 麦茶ティーバッグ
- OSK カット&メリット 麦茶
タカ商のお茶加工品
お茶を使った加工食品の製造も承ります。
ペースト状、粉末(パウダー)、微細茶葉など、用途に合わせた加工茶をお客様のご要望に合わせてオーダーメイドします。
お茶加工品を素材として畜肉加工品や魚加工品を作ることも可能です。詳細はお問い合わせください。
緑茶ペースト

着香料・着色料・合成保存料などを一切使用せず、「退色」を大幅に抑えることを可能にしたオリジナルペーストです。
- 緑茶の栄養成分を丸ごと摂れる
- 粉末よりも取扱いが容易
- 粉を均一化させるための「ふるい」の作業が不要
- ダマになりにくく加工後の製品の退色や変色ほとんどなし
などメリット豊富。アイディア次第でさまざまな食品に応用していただけます。
加工用粉抹茶葉

お茶の微粉末を添加することで、お菓子、ケーキ、蕎麦、うどん、チョコレートなどに独特の風味をプラス。
加工した茶葉の提供はもちろん、食品そのもののアレンジ、加工製品化も承ります。
お茶加工品のご相談、ご注文はお問い合わせフォームから。
役に立つお茶のはなし
遠く平安時代初期(6世紀頃)に中国・唐から仏教とともに伝来したと伝えられるお茶。当時は高価な薬として服用されたものの、時代とともに用途や飲み方が変容し、日本独自の文化として定着して今に至ります。
その歴史も、種類も、効用も、味わい方も、なかなかに奥深く、好奇心を誘うエッセンスが満載。
ちょっと人に話してみたくなるミニ知識を紹介しましょう。
お茶は本当にからだにいい?
ヘルシーな飲物の代表とされる日本茶。「ヘルシー」には、ちゃんと裏付けがあるんです。
医学的、理学的研究成果として公開されている成分と効能を紹介します。
※他の薬剤や食品の成分作用とバッティングする場合もあるため、服薬中の方、治療・療養中の方は主治医に相談してからお飲みください
- カテキン(渋味成分)
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- 血中コレステロールの低下
- 体脂肪低下作用
- がん予防
- 抗酸化作用
- 虫歯予防、抗菌作用
- 抗インフルエンザ作用
- 血圧上昇抑制作用
- 血糖上昇抑制作用
- 口臭予防(脱臭作用)
- カフェイン(苦味成分)
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- 覚醒作用(疲労感や眠気の除去)
- 持久力増加
- 二日酔い防止
- 利尿作用
- テアニン(うま味成分)
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- 神経細胞保護作用
- リラックス作用(α波出現)
- ビタミン類
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ビタミンC
- 皮膚や粘膜の健康維持(コラーゲン形成)
- 抗酸化作用
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ビタミンB2
- 皮膚や粘膜の健康維持
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葉酸
- 神経管閉鎖障害の発症予防
- 動脈硬化予防
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β-カロテン
- 夜間の視力維持
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ビタミンE
- 抗酸化作用
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ビタミンC
- その他の成分
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サポニン
- 血圧低下作用
- 抗インフルエンザ作用
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フッ素
- 虫歯予防
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γ-アミノ酪酸(通称:GABA)
- 血圧低下作用
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ミネラル(カリウム、カルシウム、リン、マンガンなど)
- 生体調節作用
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クロロフィル
- 消臭作用
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サポニン
- プラスα
- 「渋み」「苦み」「うま味」などの独自な味わいは、飲む人の心を癒やし、ホッと一息つくゆとりを提供します。また、心を込めて淹れるお茶のおいしさが、淹れる人と喫する人の心をつなぎ、関係を円滑にする働きも見逃せません。
知ってる?緑茶の種類
日本で生産されるお茶のほとんどは「緑茶」です。
一般に「日本茶」と呼ばれるのは、この「緑茶」ですが、その中にも実に色々な種類があるのです。
- 煎茶
- 狭義の「煎茶」は日光を遮らずに栽培し、新芽を繊細に加工したもの。
広義では、茶葉を揉まずに乾燥して粉末にした「抹茶」に対して、茶葉を湯に浸して成分を抽出する「煎じ茶」全般を指します。
- 深蒸し煎茶
- 普通の煎茶よりも約2倍長い時間をかけて茶葉を蒸して作ったお茶を「深蒸し煎茶」または「深蒸し緑茶」と呼びます。
茶葉の中まで十分に蒸気熱が伝わるため、形は粉っぽくなりますが、お茶の味や緑の水色(すいしょく)が濃く出ます。
- 玉露
- 製造法上の分類としては煎茶の一種で、新芽が数枚開き始める頃から20日以上日光を遮るよう被覆を施して栽培した茶葉を原料に製造するのが「玉露」です。
うまみ成分のテアニンは根で生成され、幹を経由して葉に蓄えられますが、日光が当たるとカテキンに変化します。日光を遮ることによりうまみが強調され、甘さを感じるお茶となります。
- かぶせ茶
- 新芽が出た後、1週間ほど日光を遮って栽培した茶葉を原料とする煎茶の一種で、一般的な煎茶と玉露の中間とされます。
玉露ほどの甘さはないものの、苦いお茶が苦手な人にも喜ばれます。「かぶせ玉露」「熱湯玉露」という商品名で販売されることもあります。
- 抹茶
- 直射日光を遮って栽培した茶葉を蒸して揉まずに乾燥させた「碾茶」を粉末にしたものが「抹茶」です。それに湯を加え撹拌した飲料も抹茶と呼ばれます。茶道で飲用されるほか、和菓子、洋菓子、料理の素材として広く使われます。
源流は中国ですが日本発の味として世界に知られ、「Matcha」の名で浸透しています。
- 碾茶(てんちゃ)
- 茶葉を蒸して揉まずに乾燥させたもので、抹茶の原料となります。
粉末にする前の茶葉の状態で煎茶のように飲用し、抹茶とは異なる風味を味わう場合もあります。中国茶の一つである「甜茶」とは、全く異なります。
- 玉緑茶(たまりょくちゃ)
- 九州中北部および静岡県で生産されている日本茶の一種。茶葉がまが玉のような形状をしているのが特徴です。「ぐり茶」とも呼ばれます。
一般的な煎茶のような蒸し製と、中国茶のような釜炒り製があります。全国的に生産量が少なく飲む機会は貴重といえそうです。
- 釜伸び茶
- 釜で炒る手法で作られる「釜炒り緑茶」の一つで、生葉を蒸さずに高温の釜で炒り、手で揉みながら細く撚って乾燥させて作るお茶(緑茶)をいいます。
特有の香ばしい風味が特徴です。九州の山間部で少量生産されています。
- 茎茶(くきちゃ)
- 棒茶(ぼうちゃ)とも呼ばれ、荒茶から煎茶を製造する過程で取り除かれた茶の若枝、茶葉の柄、新芽の茎を混ぜて作られます。
価格が安く「二級品」とされがちですが、甘味・旨味・香り成分は、葉よりもむしろ茎の方が豊富であり、茶の成分が濃く抽出され、愛好者が多いお茶です。
- 芽茶(めちゃ)
- 煎茶や玉露を作る際に出た芽や葉の先端などを集めたお茶。
煎茶の副産物で一級品とされず安価ですが、部位が違うだけで茶葉そのものの品質は煎茶や玉露と変わりがないため、コストパフォーマンスのよいお茶として人気があります。
- 頭(あたま)・頭柳(あたまやなぎ)
- 煎茶などの製造過程でサイズが大きいものを選別し、「頭」または「頭柳」と呼びます。やや硬化した葉で、揉まれて柳の葉のように細長く平たくなっています。
熱湯で煎じたり、煮出したりして飲みます。さっぱりと清涼感ある風味が特徴です。
- 番茶
- 生産地から市場へ流通させる際、規格外または低級品の煎茶を「番茶」と呼びます。普段使いのお茶、地場産のお茶、自家製のお茶を総称して番茶と呼ぶ場合もあります。
主に、夏以降に収穫した茶葉、次期の栽培に向けて枝を整形したときの茶葉、煎茶の製造工程ではじかれた大きな葉などを用います。
- ほうじ茶
- 煎茶、番茶、茎茶など茶葉を強火で焙煎して作られるお茶が「ほうじ茶」です。焙じることにより苦みや渋みが消え、独特の香ばしさがあります。
あっさりした口当たりに加え、刺激が少なく胃にやさしいため、食中食後の飲料に向いています。ほうじ茶の茶葉を粉末にし、製菓に使うことも増えています。
- 玄米茶
- 頭柳や番茶を強火で加熱した茶葉と、蒸してから炒って狐色になった玄米や爆ぜてポップコーン状になった玄米とをほぼ同量ずつ混ぜたもの。
緑茶の苦みと玄米の香ばしさが合わさった独特の風味が特徴です。塩や抹茶を少量加えたものもあります。
- 新茶・一番茶・二番茶・
三番茶・秋冬番茶 - 「一番茶」はその年の最初に生育した新芽を摘み取って作ったお茶のことで、「新茶」と呼ばれることもあります。「新茶」には「初物(はつもの)」のニュアンスもあり、その時期だけの貴重な味わいを強調する場合もあります。以降、摘み採った順番により「二番茶」「三番茶」と呼ばれます。地域によっては三番茶を摘み採らずに生育し、秋口に摘む「秋冬番茶」もあります。
ちなみに、1970年代頃までは全国各地で紅茶が生産されていましたが、品質や価格の面でインドやスリランカなどに太刀打ちできませんでした。また、日本で烏龍茶ブームになった1980年代頃には、烏龍茶の製造も試みられました。しかし思わしくないため、現在、日本で生産されるお茶のほとんどは緑茶となっています。
おいしいお茶の淹れ方
お茶に適した水を使い、それぞれのお茶にあった温度で淹れることが、お茶をおいしくいただくコツです。
- お茶に適した水
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日本茶に適しているのは微酸性の「軟水」です。
水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分(無機塩類)の量を表わすのに使われる指標が「硬度」です。硬度が一定基準よりも高いものが「硬水」、低いものが「軟水」です。
日本の水のほとんどは微酸性の軟水であり、水道水も同様です。ただし、水道水には消毒のための塩素が含まれているため、必ず沸騰させてから使用しましょう。
市販のミネラルウォーターを使用する場合は「軟水」であることを確認しましょう。外国産のミネラルウォーターの多くは「硬水」であるため、お茶には適しているとはいえません。
- お湯の温度と味・香り
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お茶は種類によって香味成分が異なり、それがうまみや特徴を際立たせます。成分の浸出に最適なお湯の温度で淹れることがお茶のおいしさを引き出す重要なポイントになってきます。
たとえば、渋み成分のカテキンは80度以上の高温で、うまみ成分のアミノ酸は50度以上の低温で溶け出しやすいとされています。- 煎茶
- 渋みを抑えてうまみ成分を引き出すため、70~80度が最適。
- 玉露
- うまみ成分を十分に引き出すため、50度程度の低温でじっくりと。
- 玄米茶・ほうじ茶・
中国茶(種類による)・紅茶 - 香りや渋みの成分を引き出すため、100度の熱湯を使用。
渋い煎茶がお好みの場合や、緑茶の健康成分カテキンを効果的に摂取するためには、カテキンを多く含む茶葉を選び、高温のお湯を使用するとよいでしょう。
歴史を知るともっと楽しい
1200年以上にわたって日本人が親しんできたお茶。その伝来や文化的な変化の歴史を知ると、お茶を味わう楽しみが一層増しそうです。
- 昔は高価な薬?
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中国の『三國志』は、主人公・劉備元徳が郷里の母のために高価な茶葉を無理をして買い求めるところから始まります。その時代(西暦220年頃)、茶は非常に貴重なものでした。それから500年ほど後の唐の時代にもお茶は高価な薬でした。当時、平安時代の日本に渡った茶も、滋養強壮・体調不良回復のための恐ろしく高価で貴重な薬として、ごく一部の人しか喫することができなかったと伝えられています。
当時の茶葉は蒸してすりつぶし、固形状にして乾燥させたもので、飲むときは火で炙って粉にし、湯の中に入れて煮たとされます。
- 鎌倉時代に茶の栽培が始まる
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高価過ぎて普及しなかったお茶が日本に定着したのは、1191年(建久2年)。臨済宗開祖の栄西(えいざい)が、修業先の中国・宋で茶の効能に感銘を受け、茶の木の種を日本に持ち帰ったことがきっかけと伝えられます。抹茶の製法が伝えられたのもこの時といわれています。
同時代に活躍した華厳宗の僧の明恵(みょうえ)は、栄西から茶の種をもらい、京都の栂尾(とがのお)にある高山寺に茶を植えて栽培を始めました。これが日本最古の茶園で、現在の「宇治茶」の起源とされます。
- 室町時代〜戦国期の茶の湯
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寺院を中心に茶の栽培が京都からさらに広域に広がり、室町時代には将軍家が茶を愛したことで、茶を喫する習慣が日本に根ざしていきました。お茶を飲み比べて産地を当てる「闘茶」という遊びもおこなわれました。
安土桃山時代には千利休が抹茶を喫する茶の湯の様式を確立。茶会や茶室が戦国武将の政治的な営みや文化を象徴することも多くなりました。
- 庶民に普及して現代の文化に
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江戸時代になるとお茶は幕府の儀式などに用いられるようになり、庶民にも嗜好品として茶の文化が広まっていきました。当時、庶民が飲んでいたのは現代の煎茶に近いものだったようです。
一般家庭で急須などが普及し、今の煎茶のスタイルになったのはさらに後、大正から昭和前期に近いといわれています。
こうしてお茶は日本の文化に合わせて独自に発展を遂げ、現在、私たちが日常的に飲むお茶として受け継がれてきているのです。